訪問看護って奥が深い!

30代、ナース。独身で仕事にプライベートに好きなことばかりやっています。4年前から立ち上げに関わった訪問看護ステーションで働いています。訪問看護の素晴らしく奥が深い日常をお伝えします。

訪問看護での医療処置 胃ろうの管理1

訪問看護での医療処置について、注射や点滴以外だと何があるのかなと考えたときに、よく、医療処置の管理で依頼がくる内容では経管栄養でしょうか。 個人的には、経管栄養について一人一人がどう考えているのか、が一番大事とは思っていますが、今回は私が訪…

東京オリンピックとイケメン選手

世間がラグビーワールドカップで盛り上がっている間、ラグビーに乗り遅れた私は同時期に開催されていたワールドカップバレー男子を観ていました!強かったですね、バレーも! 訪問看護で関わっていた利用者さんで、介護度としては要支援でしたが長期間の呼吸…

看護系大学院受験の鍵は英語

大学院の受験は学校によって違うのはもちろんですが、おそらくどこの大学でもキーになるのは、英語かなと思います。 大学院の説明会でも英語を勉強するように言われました。 英語って必要⁈とか思っていたら、教授に 「アジア諸国では日本の在宅医療システム…

在宅看護CNSコース 大学院受験

久しぶりの更新です。 この夏、色々と思い立って在宅看護CNSコースのある大学院受験をしていました。 朝が苦手でいつもギリギリ出勤なのですが、受験を決めて英語が必須となってから毎朝出勤前に30分、英語の勉強です。 また受験書類である研究計画書の作成…

2年間の積み重ねが、最期の時間に繋がる~認知症でがん末期のKさんとの関わり 2~

二つの季節を過ぎた頃から、また体重が減ってきました。横になっていることが増えてきます。お風呂も訪問看護で手伝うことになったり、動いた時に腰痛が出て痛み止めを使ったり、2階に上がるのが大変になり介護ベッドを入れるようになったり…。2年近くの関わ…

2年間の積み重ねが、最期の時間に繋がる~認知症でがん末期のKさんとの関わり 1 ~

訪問すると、シャキッとした立ち姿で迎えてくれたKさん。淀みない会話で、一見すると認知症には見えません。 Kさんは前立腺癌で骨への転移もあり、内服と注射でホルモン療法をしていました。大きな病院に通っていましたが、急激に体重減少があり終末期の過ご…

訪問看護での看護技術〜オピオイド、症状コントロール編〜

がんの終末期の利用者さんと関わる時に、必要になるのが症状コントロールのアセスメントです。 がんの痛みや息苦しさに対してオピオイド、医療用麻薬と言われる痛み止めを使いながら日常生活を送る利用者さんは多いです。でも全員ではありません。痛みがない…

久しぶりの更新、ブログを書いて思うこと。

ずいぶんと更新ができないまま時間が過ぎてしまいました。 少しの驚きなのですが、こちらのブログを見に来てくださる方が増えてきているようなのです。訪問看護での医療処置についてのページを見てくださる方が多いようです。 私も、訪問看護でどんなことを…

皆さんの優しさ〜スピリチュアルペイン〜

緩和ケア病棟で働いているとき、担当していたMさん肝炎からの肝臓癌。いつも「どうしてこんなことになってしまったの」「もう終わりにしたい」を繰り返していました。 倦怠感や食欲不振はありましたが、痛みや呼吸苦などの身体症状はあまり強く出てはいませ…

診療報酬・介護報酬改定〜緊急対応加算と人材不足〜

4月から診療報酬・介護報酬の改定となり、訪問看護も料金が変わったり、新たな加算が付いたりと変更点がいくつかあります。 一スタッフである私でも利用者さんに説明することがあり、病院の時よりも身近で大きな変化だったりします。 24時間緊急対応について…

人生100年時代の先輩

今は人生100年の時代、どう生きていくか?テレビでも聞くようになりました。100年の人生、想像つきますか?私が担当させて頂いている利用者さんに、まさに人生100年を生きている女性がいます。 本当に強く、優しい素敵なおばあちゃま。100歳でも自分のことは…

訪問看護での医療処置 ※尿道カテーテル編

尿道カテーテルというのは、自然に排尿するのが難しい病気の人に、尿道からカテーテルを入れ、カテーテルの先から尿を貯める袋と繋いで膀胱から身体の外に尿が流れるようにする管です。 尿道カテーテルを挿入している方では泌尿器系の疾患の方や、尿をしっか…

訪問薬剤師さんの力

在宅医療を担う職種には、看護師、リハビリ職、医師、重要ポジションのケアマネさん、他にもヘルパーさん、通所サービスのスタッフ、など沢山います。あと、最近は頼りになると感じる仲間に薬剤師さんがいます。 訪問薬剤を利用すると、薬剤師さんが処方され…

在宅医療の看護技術 ※呼吸ケアのスキル

訪問看護では、病院のように検査結果や画像情報を見れるわけではないので、フィジカルアセスメントがとっても大事と痛感します。訪問看護で働くようになって、欠かせない知識だなと実感することの一つに、呼吸ケア、呼吸に関するフィジカルアセスメントとそ…

生と死を語ることについてー2ー

看護師になった時から、がんの患者さんに関わることが多かった。診断から数ヶ月後に亡くなる姿をみて、一度は無力感に襲われて臨床を離れることもありました。 でも、生活するために臨床に戻り、緩和ケア病棟で働き、今は在宅で最期まで看る機会も多く持って…

生と死を語ることについてー1ー

ここ1週間で、私がほぼ毎日チェックしているサイトの『ほぼ日』と『Chikirinの日記』で「死」がキーワードに出ていました。徒然なるままに、生と死について、わたしが普段から感じていることを書くことにします。 私達医療者は、日常的に生と死に接していま…

私がぬか漬けをしているワケ

数ヶ月前からぬか漬け生活をしています。憧れはあったけれど、自分で一から始めるまでは気持ちが動かなかったのに、我が家の冷蔵庫にぬか床があるワケ。 利用者さんから頂いたのです。数十年物のぬか床をわけていただきました、形見分けという感じで。 乳が…

訪問看護での医療処置 ※CVポート編

CVポート。医療者ならば聞き慣れている言葉ですが、医療者ではない人達にはイメージがわかないかもしれません。口から栄養を取れない場合に、鎖骨の下にある太い静脈にカテーテルをいれて、そこから高カロリーの点滴を入れます。皮膚の下にポートという土台…

働きやすい職場って…

訪問看護ステーションに転職するとき、どこに就職するか悩みました。たくさんあるので、どうやって選べばいいのかわかりませんでした。 とりあえずホームページをみたり、病棟で過去に在宅で働いていた人に聞いてみたりしました。一度、その先輩にお願いして…

利用者さんと大笑い

90代で、いわゆる高齢者サービス付き住宅といわれる施設で一人で暮らしている方。疾患のため腎瘻カテーテルが入っています。認知症もあるのですが、もちろんしっかり出来ている部分もあり、とても可愛らしく、素敵な女性です。 カテーテル脇からの漏れがあり…

雪が降った、訪問看護は・・・?

先週初め、関東は数年ぶりの大雪に見舞われました。勤務している地域でも午前中から雪が降り始めました。11時からの訪問のお宅に入ったころに雪が降り始め、帰るころにはお庭が白く覆われているのをみて、利用者さんと一緒に驚いてしましました。 振り返って…

自宅で過ごすを本人と家族が選ぶ時 〜Yさんとの関わり3/3〜

徐々に全身状態が落ちていましたが、娘さんが1歳児のお孫さんと一緒に介護のため一時的に戻ってきたり、本人の妹さんが泊まり込みで介護を手伝ってくれたりと、ご主人と一緒にみなさんで過ごされました。 ある時、排便リズムが変わり頻回なオムツ交換が必要…

自宅で過ごすを本人と家族が選ぶ時 〜Yさんとの関わり 2/3〜

段々と通院が難しくなっていましたが訪問診療はまだ希望されませんでした。ご本人としては通院できているということが支えでもあったので、どのタイミングで訪問診療に切り替えるのか、私も迷いながら関わっていました。 ある朝、状態を聞くために電話したと…

自宅で過ごすを本人と家族が選ぶ時 〜Yさんとの関わり 1/3〜

訪問看護師1年目の時、70代前半の膀胱癌のYさんを担当しました。定年すぎても保健師として働いていたYさん、手術、放射線療法、化学療法と治療を受けてきたけれど、効果がみられなくなり病院の連携室経由でクリニックに相談がありました。できるだけ最期まで…

訪問看護での医療処置 ※点滴・注射編

訪問看護での医療処置、実際はどうやっているのか、意外とイメージが湧きにくい気がします。 わかりやすい医療処置として、点滴、注射があります。点滴、注射については、医師からの指示のもと実施しています。病院と同じです。でも病院よりも頻度は少ないで…

話を聞くことがケア

私は、人の話を聞くのが好きです。 患者さんの話を聞くことがケアになる、と気付かせてくれた患者さんがいました。がん専門病院で働いていた時、50代の膵癌の男性患者Aさんを担当していました。2年目か3年目だった私に、若く積極的に治療など情報収集をされ…

一番心配だった緊急電話当番について

働く前に一番心配だったのは、緊急電話対応のこと。 一人で電話を受けて緊急時に対応するなんて考えただけで怖い、 とか、 そもそも寝ている時に電話に気づくのかな私…って心配まで。 個人的な感想としては、やっぱり大変です。ある程度予測されたことで連絡…

嬉しい一言

今年の年越し、私は緊急電話当番をしていました。お正月とか誕生日とか、少し特別な日に当番をすると思い出すことがあります。 2年前?3年前?かな。別にいいんだもん、と思って自分の誕生日に緊急電話当番をしていました。予測される予後は数日という経過を…

介護離職について

本日のニュースで介護離職について取り上げている番組がありました。 訪問看護で関わっている利用者さんの中には、60代、70代という自分の親と同世代の利用者さんもいます。多くは奥様、またはご主人という配偶者の方が介護者になることが多いのですが、中に…

訪問看護に興味をもったキッカケ

看護師2年目、私はがん専門病院で勤務していました。治療が難しくなった患者さんは、緩和ケア病棟がある病院や自宅療養の場を選び、転院や退院していきます。 詳細はあやふや記憶ですが…50代の女性の患者さんを担当していました。治療が難しくなりその方は在…