訪問看護って奥が深い!

30代、ナース。独身で仕事にプライベートに好きなことばかりやっています。4年前から立ち上げに関わった訪問看護ステーションで働いています。訪問看護の素晴らしく奥が深い日常をお伝えします。

介護離職について

本日のニュースで介護離職について取り上げている番組がありました。

訪問看護で関わっている利用者さんの中には、60代、70代という自分の親と同世代の利用者さんもいます。多くは奥様、またはご主人という配偶者の方が介護者になることが多いのですが、中には自分と同世代の子ども達が一時的に介護の中心となることもあります。

友人との話題に親の病気の話がでることも増えてきました。年齢を感じます 笑
そういう時に、必ず言うこと。
「介護のために仕事を辞めちゃだめだよ!」
友人の一人は、そらのこの言葉がすごく印象に残ったって言ってくれます。
「だって、自分は残るんだよ。どんなに親のことを大事に思っていても、自分のことも大事にしないと辛くなるから。」

介護が必要になる時って急に介護が必要になる時と、気がついたら介護と言われることをすでにやっていたという時があると思います。

急に介護が始まるというのは、
例えば、がんの治療をしていてその間は自分で自分のことが出来ています。ある時、治療のためか病気の進行などで入院することになることがあります。
そういう時、具合が悪くなっていることが多いので、退院時には介護が必要になることがあります。
脳梗塞などで入院した際も退院時に急に介護が始まります。
つまり、入院前は自分で自分のことを出来ていたが、退院時には介護が必要な病状になっていた時。

気がついたら介護が始まっていたというのは、
認知症や加齢に伴う身体変化がある時です。
介護って、結局は生活です。食事に手伝いが必要になった、トイレのことで困ったことが増えた、一人で出来ていたことを任せるのが難しくなった…
あまりにも日常のことで、介護をしているという認識は特にないというご家族もけっこう多いです。

終わりが見える介護と、見えない介護もあります。
何がいい、悪いということではなく、介護と一言でいってもいろんな状況があります。
そして、介護は始まったら休むことができません。一人で抱えることは出来ないです。
一人で一人を介護するというのは、本当に、本当に大変なこと。
介護者が自分を大事にできること、一緒に考えてくれる人がいること、医療、介護の専門職が適切なサービスを提案、提供していくこと。
介護される人だけでなく、介護者の方が安心し、日々の介護の中に嬉しい瞬間を重ねていけるような支援が在宅療養を続けるキーポイントのような気がしています。

病院では、医療はあっても介護のことをここまで考えることがなかったけれど、
やっぱり在宅医療では介護抜きでは語れません。