訪問看護って奥が深い!

30代、ナース。独身で仕事にプライベートに好きなことばかりやっています。4年前から立ち上げに関わった訪問看護ステーションで働いています。訪問看護の素晴らしく奥が深い日常をお伝えします。

訪問看護に興味をもったキッカケ

看護師2年目、私はがん専門病院で勤務していました。
治療が難しくなった患者さんは、緩和ケア病棟がある病院や自宅療養の場を選び、転院や退院していきます。

詳細はあやふや記憶ですが…
50代の女性の患者さんを担当していました。
治療が難しくなりその方は在宅療養を選択され、訪問看護師さんとカンファレンスをし、退院されていきました。
担当していた私はほとんど彼女のために何もできなかったことしか覚えていません。
退院にむけて、注射で投与していた鎮痛剤を貼付剤に変更したり。イレウス管や点滴の管理方法を指導したり。でも看護の役割ってそれだけじゃないよって昔の自分に言ってあげたい。
お子さんきてもベッドサイドに小さく座っていて。静かでとても常識的で若々しい患者さんとご家族という印象でした。

退院後、しばらくしてから訪問看護師さんから退院後とご自宅での最期の様子が書かれたサマリーが病棟に送られてきました。今覚えば、必ず書かなければいけない書類が沢山あるなか、病棟にサマリーを返してくれるなんてありがたいことでした。

彼女はフラダンスが好きで自宅ではベッドの上でフラダンスを踊っていたそう。
とても素敵な笑顔だったと。細かいことは覚えていないのですが、とにかく衝撃でした。
私は、何にもその患者さんのこと知らなかった!でも、フラダンスをベッドの上でしている姿が似合うなあ、お子さんとご本人の笑い声が響く、そういう様子が想像できるなあと。

彼女がどんな風に過ごしたいか、聞いていなかった私の看護師としての知識と技術と想像力の低さが原因なのですが、
病院と自宅では過ごし方が違うんだ!って頭にインプットされました。

それから8年後に、自分も訪問看護をはじめました。
訪問看護をいつかやりたいなあ、と思ったきっかけをくれた訪問看護サマリー
に感謝です。

いつか、自分のように訪問看護に興味をもってもらえるように病院にサマリーで報告しよう、と思ってはいるのですが、まだまだ日々のことに追われてしまう毎日。
今年の目標にしたいと思います。